あとみよそわか

あとみよそわか


この呪文のような言葉は小説家、幸田露伴が娘の文(あや)を躾ける時に使った言葉。


「あとみよ」は「後を見よ」


「そわか」は「蘇婆訶」と書き、仏教の言葉で意味は「円満」「成就」。


躾の中でも特に掃除をしこむときに使ったようで


「掃除した後にちゃんとできているかどうかを見て確認せよ」


ということ。


日常生活の中の平凡な「掃除」という家事にも気持ちを込めて行う大切さを謳っているのではないか。


いや、それだけではない。


掃除だけに留まらず、我々が取る一つひとつの行動に常に自分が納得いくように心を配っているかを確認するための深い言葉だと感じる。


脱いだ靴は揃える、開けた扉は閉める、使ったものは元に戻す・・・


当たり前のことかもしれないけれど、もっともっと今まで以上に一つひとつの動きに責任を持っていきたい。


あとみよそわか あとみよそわか