常に考える


TV東京のカンブリア宮殿で「未来工業」が紹介された。



その創業者、現相談役は破天荒でユニークだ。



http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20110120.html



もともと自分で立ち上げた「未来座」という劇団を食わせていくために「未来工業」と名前を変え、住宅関連の電気設備機器メーカーに変身させた。45年も前のこと。大企業との競争に打ち勝つために差別化を徹底した。そのために必要なことは全社員が「常に考える」こと。考え抜くということ。どケチ会社でも有名な社内の至る所に「常に考える」という社是が掲げられている。その徹底ぶりはトイレにも「常に考える」シールが貼られているくらい。しかし、どケチと言っても社員に対しては信じられないくらいの大盤振る舞いをする。勤務時間が短く(1日7時間15分、年間休日140日これは民間平均よりも20日多い)、残業なし、ノルマなしで働く者にとっては理想郷と言ってもよいほど。



そんなユニークな会社が存続していくための秘訣が「常に考える」ことなのだ。



顧客が喜ぶことは何なのか。他社と違うためにどんな工夫をするべきなのか。残業をしないためには何をすべきか。コスト削減のために
は何が効果的なのか。今の仕事のやり方でよいのか。課内全体の効率を上げるためには何ができるのか・・・



社員は会社から強いられることなく「常に考える」ことを自ら選ぶ。



自ら考え、行動できる人間は強い。



その強さが組織全体で発揮されるからこそ厳しい競争に勝ち残り、社員を幸せにできるのだ。



「未来座」が生んだ最長ロングランの公演である「未来工業」はまさに「未来の企業」であり、45年も前から21世紀の理想の会社を体現していた。



「常に考える」という人間の持っている最大の力を徹底的に発揮させることによって。