尊厳をかけた戦い


東日本大震災は人間の尊厳をかけた戦いにその形を変えつつある。



昨夜午後11時32分頃宮城県沖で震度6強最大余震が発生した。



復興に向けて気持ちを切り替えようとしている被災地の人たちを再び恐怖のどん底へ突き落とすかのような出来事。



不安と恐怖は人を変える。



普段は絶対しないような発言や振る舞い、行動が発露しやすくなり、それが周りの人を巻き込み、伝染していく可能性が高まる。



放射能漏れを封じ込めるための努力が続けられている福島原発の問題も依然として鎮静化の兆しは見られない。汚染水の流出は水産業を営む人たちの不安感を掻き立て、格納容器の水素爆発の可能性という新たな問題は周辺住民だけでなく日本全国民、いや、世界中の人々を更なる恐怖へと導こうとしている。



度重なる余震、出口の見えない原発問題、電力不足や供給物資の不足による混乱。これらが長期化していくことで、人々の心から余裕が無くなり、いらだちや焦り、そして怒りがとってかわろうとしている。



マスコミの論調が過激になったり、買いだめが起こったり、流言飛語が飛び交うのはその前兆ではないか。



人々が感じる不安や恐怖、いらだちや怒りは池に投げ込んだ小石のように確実に人々の心の底に堆積していく。一見何の変化もないように見えるが、臨界点を超えた瞬間一気に感情が溢れ出し、パニックが起こり、大混乱を引き起こすことになる。



我々はなんとしてでも食い止めなければならない。



なぜなら、



これは、人間としての「尊厳をかけた戦い」なのだから。



この戦いの代表者として選ばれたのが我々日本人なのだから。



Team JAPANで最後の最後まで戦い抜こう。



そして勝利を収めるのだ。



そのために



まずは自分でできることをする。



心を平静に務め、優しい自分でいる。



どんな不安や恐怖に晒されようと。



勇気をもって。