デフレが慢性化している本当の理由は至ってシンプルだ。
90年代初頭に破綻したバブル時代に頂点に達した物価がようやく他の先進国と同レベルに落ち着いてきたということ。
これが過去20年にわたるデフレの真の正体。
しかし、この10年、そしてこれから少なくとも数年は別の理由がデフレを我々に強制し続ける。
その理由とは、
日本経済が収縮していき、日本人が貧しくなり、社会自体が価格の安いものを求めざるを得なくなってきたという事実。
新車の登録台数が減り続けているのも、
セダンやミニバンよりも軽自動車の方が売れるのも、
ホンダがレジェンド、インスパイアという高級車の製造を止めるのも、
牛丼各店が安売り競争に走るのも、
駅前がドラッグストアで埋め尽くされるのも、
格安運賃を誇る高速バスやLCCが拡がるのも
本当の要因は高価なモノ、付加価値の高いモノを日本人が購入できなくなってきたからに他ならない。
人気商品が移ろい変わっていくだけではない。
デフレの本当の怖さは未来の日本の見るも無残な姿の予告編でしかない。
「儲ける力」をもう一度真剣に議論し、その力をつけるために何ができるのかをとことんまで考え、一刻も早く行動に移していかなければ、この国の未来は決して明るくはない。