掬い取ると切り込む

文章を綴りながら感じることがある。



掬い取っている時と深く切り込める時と。



それぞれがそれぞれの特性を持っている。



決してどちらがいい悪いとかという話ではない。



要はバランスの問題なのだ。



日常生活の中でふと疑問に思うことをサッと掬い取り、ササッと料理することで新鮮かつ素材の良さを活かした一品に仕上げることができる。



他方、



心に引っかかることを探り当て、その問題の根源を深く深く切り込んでいく。辿っていく。そうすることで思いも依らなかった真の(芯の?)問題点に突き当たることがある。



それぞれがそれぞれの特性を持っていて、意義を秘めている。



毎日は日々の変わらぬ日常生活であると同時に人生という旅路の一部でもある。



短いようで長く、長いようで短い。



その日々の生活と一度きりの人生の一部を



掬い取るための道具と切り込むための道具の両方を、



巧く使いこなせるように、



これからも精進していきたい。