世界レベルの人たちが実践するメンタルを強くする177の秘訣

"177 Mental Toughness Secrets of the World Class"



かんき出版から発刊されてベストセラーになっている1冊の原題。



邦題はこうである。



「一流の人に学ぶ自分の磨き方」

一流の人に学ぶ自分の磨き方

一流の人に学ぶ自分の磨き方



典型的な自己啓発本であるけれど、「はじめに」で語られている言葉が胸にすーっと入ってきたおかげで気負いなく読むことができた。



「一流の人と二流の人の差は紙一重だ! もしかすると、あなたはこんなふうに思っていないだろうか。一流の人は知能がずば抜けて高く、並外れた才能に恵まれているから、自分のような凡人が一流の人になれるはずがない、と。だが、それはまったくの誤解である。一流の人と二流の人の差は紙一重なのだ。ただし、両者の差は多くの点で紙一重なので、それが寄せ集まると決定的な違いになる。この本のテーマは、普通の知能と才能の持ち主が一流のレベルに達することができるか、ということである。答えはイエスだ。これは断言できる。・・・」



その後、12章においてそれぞれの章で小さくても寄せ集まると大きくなる大切なことが書かれてある。ここでは章のタイトルと最初の1項目だけを紹介させていただこう。



第1章  信念  一流の人は一流の信念を身につける
第2章  勇気  一流の人はリスクをとる
第3章  努力  一流の人は常に代償を払う準備をしている
第4章  情熱  一流の人は常に最善を尽くす
第5章  成長  一流の人は障害を踏み台にする
第6章  規律  一流の人は快楽より規律を選ぶ
第7章  学習  一流の人は失敗の達人である
第8章  感謝  一流の人は周囲の人に支えてもらう
第9章  謙虚  一流の人は謙虚さの重要性を理解している
第10章 正義  一流の人は良心に従って行動する
第11章 忍耐  一流の人は目標に対して粘り強い
第12章 寛容  一流の人は復讐心を持たない



如何であろう?



これだけを読むと、また、少し自信を失いかけてしまうけれど、何度も何度も自分に言い聞かせればよい。「一流の人と二流の人の差は紙一重である」と。あとは訓練次第ということなのだ。



日本の卓球女子団体で銀メダルを獲得した福原愛さんが改めて口にした言葉が印象的だった。



「天才少女ってとても便利な言葉ですよね。でも、私は誰よりも努力しているんだけどな・・・」



そう。



天才などというものは存在しないのだ。(本当の本当の一部の例外を除いては)



我々は天才や一流という言葉を時として自分が何もしないことの言い訳に使うことがある。



そうではなく、今一度、我々普通の人も「世界レベル」になることができることを再確認し、忘れないように、思い出し続けられるように、何度も何度もこの本を読み返そう。



それが最も効果的な「自分の磨き方」なのだから。