この時期は卒業式、卒園式が相次ぐ「別れの季節」である。
卒業式には涙が付き物だけれど、小さな頃から卒業式で悲しいと感じたことはなかった。
周りの人たち(主に女子)が涙を流し肩を寄せ合っているのを見るたびに頭の中に???が浮かんだ。
心がないから・・・かもしれないけれど、自分としては会おうと思えばいつでも会えるのに、という思いが強かったから。
この世にいる限りどこにいようがいつでも会えるし、別れと言っても、一時的な別れでしかないと本能的に知っていたから。毎日学校が終わって家に帰る時に友達とバイバイするのと本質的に何も変わらないと。
それ故、「死」に対しては過剰反応とも言えるほど敏感だったように思う。
飼っていたネコが死んだとき、カメが死んだとき、クワガタ(2回も越冬してた!)が死んだとき・・・
幼いながらもう二度と会えない別れだと悟ったときに大泣きしたことを今でも覚えている。
卒業式、卒園式は、あくまで一時の別れにすぎない。
ましてやその先に広がる新しい世界のことを考えると悲しさも寂しさも吹き飛んでしまう。
そう。
「別れの季節」はあっという間に去り、
「出逢いの季節」がすぐに来るのだから。