今日は1月31日。月末日。
過去4年毎月最終日に月一企画を実施してきた。
2011年は「理想の○○」というタイトルで身の周りで見つけた「理想的なもの」を題材にしてブログを書いた。(この年はまだ月末日とは限らず)
2012年は「月一雑誌」という企画でそれまで一度も買ったことのない雑誌を買って感想や学びを綴った。
2013年は「その日に備えて」というタイトルで不安定な時代の危機管理について考えた。
2014年は中谷巌氏が主催する不識塾の課題図書を毎月1冊選び、そこから学んだことを紹介した。
今年、2015年は「映画」を題材にしようと思う。
好きな映画、最近観た印象深い映画、学びの多い映画、問題作・・・
元々大好きで仕事にしたいと夢見たほどの映画を今一度今の自分の目で観て、心で感じて、他の誰かの言葉ではなく、自分の言葉で表現したいと思った。
その第一作には「LIFE!/ライフ」(2014年)を選びたい。
ベン・スティラー主演、監督のヒューマンドラマだ。
原題は"The secret life of Walter Mitty"。直訳は「ウォルター・ミティの秘密の生活」。
一世を風靡したアメリカの月刊誌「LIFE」に勤めるウォルター・ミティがひょんなきっかけで世界へ冒険の旅に出るという話。
何も前知識を入れずに見始めると・・・
ベン・スティラー演じるウォルターは仕事はできるがさえない中年男性。妄想癖があって、その映像はSFXを駆使して上手に作られているのだけれど、行き過ぎの感があってかつての大人気海外ドラマ「アリー・マイラブ」を連想させ、少しテンションが下がった。
それでもちょっとした「謎」が浮上し、その「謎」に近づくために行動を開始することで少しずつ妄想が減っていく。
その行動はやがて世界を駆け巡る大冒険になっていくのだけれど、二重にも三重にも張り巡らされた「仕掛け」があり、ぐいぐいと物語に吸い込まれていく。
冒険だけでなく恋愛も笑いも散りばめられ、ぐーっと見入ってしまうほど緊張感が高まるシーンがあれば、心がほどけるような優しい気持ちになれる場面もある。スピード感溢れるアクションシーンがあれば、ウィットに富んだ普段の会話もあって思わず笑みがこぼれる。心癒される広大で美しい風景もあれば、マンハッタンの雑踏や世界的大企業のオフィスの現実も(嫌というほど?)味わうことができる。
「謎」の行方は思わぬデッドエンド(袋小路)にぶつかるけれど、それも最後には鮮やかに消化、昇華される。
主演のベン・スティラーの好演はもちろんのこと、その物語と作り方には「天晴れ!」をあげたいと思った。エンドクレジットに「監督」もまたベン・スティラーだとわかった時には 大いに驚いた。とともに、彼の才能の豊かさに思わず脱帽。
月刊誌「LIFE」を発刊していた会社のスローガン、
To see the world; things dangerous to come to, to see behind walls, to draw closer, to find each other and to feel. That, is the purpose of Life.”
世界を観ること、たとえそれが危険であっても、壁の向こう側に隠れているものを、出会うことを、感じることを、それこそが人生の目的なのだから。
ウォルター・ミティがまさにそれを実践し、そしてそこから得られるもの、成長が彼が発する言葉ではなく、その表情、立ち居振る舞い、行動によってひしひしと伝わってくる。
さあ、次は我々の番だ!!!