中学1年生になったばかりの息子が深刻そうな顔で語り始めたのは親友の秘密。
小学1年生からの幼馴染は勉強もスポーツもできる優等生。いつも飄々としていて大の人気者の彼は大人に対しても礼儀正しく、釣りが大好きで将来の夢は漁師になる!と、おもしろい面も合わせ持ったスーパーボーイだ。
仮に彼の名前を本田君としよう。
うちの息子が深刻そうな顔をしているので尋ねると、
「本田の秘密を知ってしまった・・・」
「どうしたん? どんな秘密なん??」
「うん・・・あのね・・・本田って、蝶々結びができないんだって」
「・・・」
思わず噴出しそうになるのを堪えながら、笑顔で
「本田君にもできないことがあるんだね。まあ、何でもできる人っていないってことだよ」
と返した。
その言葉はブーメランのように自分に還ってくる。
そう。
何でもかんでもできる人はいない。
できないことにフォーカスして、
ショックを受けたり、焦ったり、落ち込んだりする必要はない。
全くない。
親友の秘密は幸せの秘密だと気づいた。