充満しつつある。
そんな感覚がし始めた。
充満というのは少し大袈裟かもしれないけれど、していることの一つひとつに意味があり、どこかに通じている感覚が生まれ始めている。
小石を池に投げ込むのは無意味に思えるけれど、
確実に、絶対的に、
底に沈んだ小石は水かさを上げる。(池に投げ入れる石)
一度はしぼんだ気球に少しずつ、少しずつ
ヘリウムガスが入り始めている。
充満し始めている。
そんな感覚が強くなりつつある。
池から水が溢れる時を、
気球が大空に舞い上がる時を、
待っている。