今回のアメリカ旅行は、巡礼の旅であると同時に邂逅と刺激に満ち溢れた学びの旅となった。
その中でも一番のシーンと言えば、迷わずにこの一枚を選ぶ。
UCLA(University of California Los Angeles)のお膝元にあるWestwoodのハンバーガー屋さん、In-n-Outでのこと。
典型的な学生街にある人気ハンバーガー店は学生でごった返していて、店内にはアメリカ人はもとより世界中から集まった優秀で夢と野望と欲望に満ち溢れた若者たちがところせましとエネルギーを発散していた。
議論や質問、感嘆に誰かを糾弾する叫び声が飛び交い、流暢な英語も片言の英語も、冷たい目線も温かい声かけも何のためらいもてらいもなく、様々な希望と主張が熱気に変換されて空間が張り裂けそうになっていた。
日本でも最近になってダイバーシティ(多様性)という言葉をあちらこちらで目にするようになったけれど、その意味を真の意味で理解することは簡単ではない。
男脳女脳、東京VS地方、県民性、LGBT、海外VS日本・・・
日本国内において多様性をいかに説いてもそれは学校の教科書に書かれてあることを頭で理解しようとすることとそう変わらない。
(相対的ではあるけれど)「単一民族国家」と呼ばれているこの国で、文化や価値観や物事の感じ方が人によって異なる、という当たり前の事実を「実感する」機会がなかなかないから。
他方で、人種の坩堝(るつぼ)であり、20年という長きに渡って経済成長を続けているアメリカという国に吸い寄せられた人たちの世界に飛び込むことで「ダイバーシティ」(多様性=diversity)を体感できる。実感できる。魂でその意味を感じ取ることができる。
ダイバーシティ(多様性)を体感することで、逆に、自分という世界で一人しかいない貴重な存在を、頭だけでなく心で、魂で感じ取ることができるようになる。
ダイバーシティを学べるユニバーシティでまた学びたくなってきた。(あれ? 本当はあのハンバーガーが食べたいだけ???)