ある訪問先への手土産を買おうとミスタードーナツに立ち寄ると、入口入ったところに女子高校生が5、6人集まって楽しそうに話していた。
「どれにしようかぁ? ハニーディップかポン・デ・リングかエンジェルクリームもいいし・・・晩御飯抜いたら2つ食べても大丈夫かなぁ」
「いい、いい! 私もそうしよう!」
「私も!」
なんて、はしゃいでいると、筆者の存在に気づき、
「あ、すみません、どうぞ」
と、丁寧に、礼儀正しく譲ってくれる。
ここ数年、コンビニ各社がレジ横でドーナツを売り始めてからミスタードーナツを筆頭とした店舗展開のお店の経営悪化のニュースが至る所で流れている。
それでもこういう光景を目にすると、やはり「場を提供する」価値について見直ししたくなる。
結構多くの人は、美味しいコーヒーとドーナツをただ単に食べたいだけではなく、誰かと楽しいひと時を共有したり、一人でゆっくり本を読んだり、くつろいだり、考え事をしたりする、そんな「場」を求めている、のではないか。
そこに本当の価値があるのではないか。
その本質を忘れているから本業がうまくいっていないだけではないか、
そんな風に思った。
場を提供する
その価値は意外にいろんなところで当て嵌まるのではないか。
美味しいドーナツを食べながらそんなことを考えていた。