夢の映画

 

「こんな夢を見た」

 

というタイトル文字が出て始まるのは黒澤明監督の1990年の作品「夢」。

 

黒澤明監督自身が実際に見た夢かどうかはわからないけれど、オムニバス形式で幾つかの夢がショートフィルムとして作られている。

 

その映画を20年ぶりに観たのが理由ではないけれど、この三日間、自分が見た夢の話を書いた。(逆転勝訴の虚しさ、サイコパスの行方、海賊の捕虜)

 

自分でも変だと思う夢ばかり恥ずかしげもなく書いたけれど、ちょっとした物語を紡ぐ楽しさと難しさを実感できた。

 

他の国や他の文化ではどうかわからないけれど、少なくとも日本語と英語では睡眠中の「夢」も将来の「夢」も同じ言葉を当てる。

 

「夢」という言葉に託された「夢」も「儚さ(はかなさ)」も共通点があるからなのだろう。(「儚い」という字も「人の夢」と書くのがまた何とも面白い!)

 

子供の頃の筆者の夢は映画監督になることだった。

 

スティーブン・スピルバーグジョージ・ルーカスと一緒に映画を作ることをずっと夢見ていた。(そう言えば、冒頭の「夢」はスピルバーグのプロデュース作品だ!)

 

その夢は叶わなかったけれど、また違う夢を見ている。

 

その夢が実現するようにひたすら日々頑張っている。

 

いつの日か、望んだ夢が現実になるような、眠っている間の夢が将来の夢として叶うような、現実との区別がなくなるような、そんな夢のような日々を送りたいと思った。

 

それが「エルム街の悪夢」のような怖いものでなければいいなと願いながら。