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1500足の先にある使命

 

弱冠26歳の社長さんと出逢う機会があった。

 

イケメンの彼は靴磨きの会社を興し、「長く大切に履くというオシャレ」というコンセプトの下、靴磨きをスタイリッシュで心地いい体験に換える使命に燃えている。

 

「どうして靴磨きだったんですか?」

 

「高校の頃から音楽が好きで、あるライブに行った時にアーティストが履いていたブーツがカッコよくて、それから靴が大好きになったんです。たまたま見たyoutubeのビデオが靴磨きのカリスマで、マイケルジャクソンとか世界的なスーパースターの靴を磨いていて、その動画に感動して、メールを送ったらラッキーなことになんと返事をいただいたんです。それからその人のところに修業に行ったり、世界を見て回ったり、独学で靴磨きを学んで、自分のお店を持ちたいと思ったんです」

 

イケメンでオシャレな好青年はとても謙虚で気さくである。「社長」には到底見えないけれど、靴磨きをカッコいい仕事にしたいという想いは誰にも負けない熱さがヒシヒシと伝わってくる。

 

「あまり何も考えてなくてノリだったんですよね」

 

と言いつつも、自分の夢を確実に現実の仕事や経営にかえるところが掛け値なく凄い。

 

バーのカウンターを思わせる台の向こう側にスーツ姿の彼が立っている。

 

一回25分程度かかる靴磨きは2500円ほどするという。結構いい値段である。

 

「靴によってどんなクリームを使うのか、どんな風に磨くのかって、どうやったらわかるようになるんですか?」

 

そう尋ねると、

 

「誰でも1500足から2000足磨けば自然にわかるようになりますよ」

 

自分の使命を知っている人間の口からは凄いことがいとも簡単に出てくる。

 

一度は彼に靴を磨いてもらおうと思った。