便利と不便の間

 

今日は1月2日。とあるショッピングセンターに行ってきた。

 

お店の人と話すと今日が仕事初めで、昨年は元旦から働いていたそう。

 

これも働き方改革の効果の一つだ。

 

消費者の立場から考えると、元旦からお店が開いているのは便利だし、コンビニも24時間開いていると安心感があるし、最近では歯医者さんや病院も土日祝日に開いているところも決して珍しくはない。生活がますます便利になっていることは間違いない。

 

しかし、その便利なサービスを享受するためにコストを払っていることにはなかなか考えないもの。それ故に採用難があり、移民問題があり、過労死があり、ブラック企業の横行という社会問題があることも否定できない事実。

 

一昔前は正月三が日はどこもお店は開いていなかった。だからこそのおせち料理であり、家族との団欒があり、正月らしさがあったのことも事実。そんなお正月らしさも薄れてしまった。

 

聞くところによると年間休日の多いヨーロッパ、特にドイツでは土日はたいていお店は開いていないという。そのことで不便さはあっても「お互い様」がちゃんと立つ。

 

誰かの便利さは誰かの不便ささで成り立っているということを忘れてはならない。

 

365日営業も24時間オープンも本当に我々は必要としているのか。

 

多少のメリットがあったとしてもそのメリット以上にデメリットがあるのなら考え直さなければならないのではないか。

 

多少の不便さを我慢することで社会全体の幸福感が増えるのであれば、その方がいいのではないか。

 

そろそろ便利と不便の間を真剣に模索する時期に来ているのではないか。

 

ショッピングに来ている人波の間でそんなことを考えた。