蒸留される想い

 

新しい場所で新しい環境で新しい空気を吸う。

 

肺いっぱいに吸い込む空気の味や匂いはその瞬間はわからない。

 

感覚的に感じ取るものがあっても、それをプロセスし、判断しなければならない。

 

それは頭の役目。

 

吸い込んだ空気が体の中に、心の底に、沈殿していくのをゆっくりと待つ。

 

沈殿した空気はやがて想いに醸成されていく。

 

そして、

 

その沈殿した想いをもう一度心に戻して感じてみる。

 

一度揮発させた想いを凝縮し、再びより純粋な想いに蒸留するかのように。

 

その答えが抽出されるのを待っている。