剥き出しの感情

 

立派な大人は何があっても動揺しない。

 

少なくとも動揺を表に出すことはない。

 

現代社会、文明社会においては極力人間関係に波風を立てないことが暗黙のルールになっているから。

 

大人たちは賢そうな顔をして(少なくとも)大勢の中では感情を自分の中に収めている。

 

いつかは心が麻痺して何も感じなくなるまで。

 

それでも家族や身近な人には感情をぶつけやすく、だからこそ喧嘩も起こるし、本音を言い合うことで関係が深まる時もある。

 

昨夜、というか朝方一人で感情を爆発させた。

 

ワクワク感は不安と恐れに変わり、次に喜び、歓喜と続いた。

 

痺れるほどの興奮に身を委ね、妄想と夢が絡み合い、そこに一瞬のエアポケットが生じてしまった。

 

その隙に黒いものが入り込むとあっという間に世界は暗黒に支配された。

 

剥き出しの感情は酸素を失って燃焼を打ち消されたかのように沈黙にすり替えられた。

 

FIFAランキング3位は伊達ではなかったということ。

 

茫然自失という言葉がこれほど似合うシーンは見たことがない。

 

気持ちの整理をつけて、きちんと敗戦の分析をして、また歩き出せばいい。

 

歩き出す。