「自由な髪型で内定先に出席したら、内定取り消しになりますか?」
その台詞に耳を疑う・・・ではなく、目が吸いつけられた。
というのも電車の中吊り広告の挑発的なコピーだったから。
多くの人の注意を喚起し、議論を巻き起こす問い掛けはその時点で広告としては成功と言える。
締め括りの言葉としての「ひっつめ髪をほどいた就職活動が、この国の当たり前になりますように」はヘアケア製品の広告としては上手くまとまっているけれど、そもそも新卒一括採用自体が問題であり、時代にそぐわなくなっているのは誰もが感じているところ。
中吊り広告の隅にこっそり埋め込まれた一文が微かな、それでいて力強いメッセージとなっていた。
「就活生の81%が『自分の気持ちを偽り、企業に合わせた経験がある』と答えました。」
自由な髪型は自由な生き方の象徴だ。
反撃の狼煙が上げられた。