別次元の思考エンジン - おもしろきこともなき世をおもしろく

別次元の思考エンジンの持ち主と出会った。

その人はベストセラー「統計学が最強の学問である」の西内啓氏。

優しい眼差しが印象的な同氏は、頭の良い人に時々見られるちょっと鼻に付く言葉や世界観は全くなく、ズバ抜けて頭の良い人が時折見せる純粋かつ世界を良くしたい熱い想いを持っていて、それらを数々の興味深いエピソードと感度の高い笑いを交えて語ってくれ、極上のひと時を過ごした。

統計学がこの１０年で最もセクシーな学問というのはこの本だけで言われることでなく、ビッグデータやデータマイニング、データサイエンティスト等の言葉が巷に溢れるようになった昨今驚きはない。

西内氏はそれを更に先に進め、膨大なデータから得られる示唆を一部の人だけが享受したり、独占したりするのではなく、その別次元の思考エンジンを使って誰もが使いこなせるクラウド上のシステムを構築した。

世界的なITリサーチ会社であるガートナーが驚きを隠さないビジネスコンセプトと世界最先端の技術を組み合わせたツールは「ハイプサイクル」の中で「市民データサイエンス」や「拡張アナリティクス」等と呼ばれている。

時代は確実に前に進んでいる。

それを牽引している一人があのような温かい人であることに心がほんのり温まった。