偽物の行き先

 

中国の大連にて960億円もの大金をかけて京都の街並みを再現するプロジェクトがスタートしているという。

 

最高額1億5000万の別荘は100棟以上あって、既に完売とのこと。

 

街並みはもとより建物、瓦一枚まで本物と同じ材料同じ作り方にこだわり、本物を超えようとしている。

 

世界的に人気のある京都の街並みを国内に再現させようとする試みの裏側には、単なる日本好きや投資目的だけでなく、京都の風景にヒントがあるという。端的に言えば、現代の中国よりも京都の方が唐の時代を彷彿させ、当時の雰囲気を今に伝えるらしい。

 

日本や日本企業にとっては、(最近の韓国との近年最悪と言っていい二国間関係を考えると)悪いニュースではないだろうし、ビジネスチャンスでもあるのだろうけれど、そもそもそれほどの費用をかけて偽物を作ろうとする姿勢には静観するしかない。

 

それが正直な感想だ。

 

と言いつつ頭に浮かぶのは、

 

日本中にあるドイツ村やニュージーランド村、オランダ村のこと。

 

廃墟と化したテーマパークから始まる「千と千尋の神隠し」が今この瞬間中国で大ヒットしているという皮肉と別世界感がハンパない。