明日は我が身


ギリシャで再び債務危機が緊迫の様相を呈している。



新たな財政緊縮策に抗議するデモ参加者が2万5000人に膨れ上がり、アテネ国会前広場で一部暴徒化し、警官と衝突。けが人が続出している。



首相が辞意を表明し、野党に大連立の提案を行ったとの報道が流れた。



翻って我が国日本はどうかというと、今回の震災でもともと崖っぷちに立たされていた財政が谷底に突き落とされる可能性が高まってきている。一橋大学の小黒一正准教授によると、「震災で2020年の財政破綻率は24.9%に上昇した」という。震災前の二倍の数字だ。



阪神淡路大震災が起こった1995年と現在を比べると、名目国内総生産489兆円→479兆円。国と地方の借金368兆円→869兆円。65歳以上の人口1759万人→2958万人。恐るべき状況だ。背筋が凍る。



これに加え、自然災害のリスクも日本は世界一。財政赤字は世界で最悪の記録を更新中。少子化、高齢化とも人類が経験したことのない水準で進んでいる。破滅に向かって爆進しているにもかかわらず日本国民の多くは目を瞑ったままだ。



政治が迷走する余裕は一分たりとてない。



我々国民も目を覚まさなければならない。



ギリシャの財政危機と社会不安は対岸の火事ではないのだ。



明日は我が身



数年先に国会議事堂前で数十万人規模のデモ隊と警察、自衛隊の衝突という姿は絶対に見たくはない。



今日の日経新聞「新しい日本」(1面)「ギリシャ債務危機、緊迫」(7面)から一部抜粋