月一雑誌 ーMarine Diving・つり人・デジタルカメラマガジンー

今年の月一企画「今までに一度も買ったことのない雑誌を買ってみる」の最終回は今までで一番悩んだ末、一冊に絞り切れず三冊を選ぶことになった。



Marine Diving
つり人
デジタルカメラマガジン



Marine Divingは、スクーバダイビングの雑誌で透明なマリンブルーよ表紙に黄色のタイトルがよく目立つ。



「2013年 この海で笑え。」という特集ではメキシコの超大物海域と言われているイスラ・ムヘーレスで撮られたバショウカジキの群れやジンベイザメの超どアップ写真が贅沢に掲載されている。



パラオではマンタの大乱舞やウミガメのクロースアップ、ナポレオンやバラクーダの群れの圧倒的な写真の数々・・・「異次元ミッドナイトダイブ」では、ライトに浮かび上がるスケルトンな稚魚たちがまるでハリウッドのSF映画に出てくるような姿を惜しみなく披露してくれている。



「いつか行ってみたい」を現実に変えたいという欲望がムラムラと湧き起こる。



二冊目の「つり人」は今号(2013年2月号)がちょうど800号記念号で特別付録になんと創刊号復刻版が付いている(創刊は昭和21年7月。終戦後一年も経っていない!)。



記念号に寄せてということで、元首相であり、副首相兼財務大臣に返り咲いたばかりの麻生太郎氏が寄稿しているのは驚いた。



ページを捲ると「日本の釣り」というタイトルで長年「つり人」の撮影をしてきたカメラマンが選んだ写真が撮影秘話と合わせて載っている。(三宅島の海底で撮影された巨大なクチジロ、伊豆沖でのカジキ、雪降る千曲川で解禁さらたばかりのイワナ、ヤマメ釣り風景)



その後も「細イトの盲点」「ラインのことどこまで知っている?」「カワハギ祭り」「釣人かく語りき」と言ったまさに「つり人」に相応しい内容が続き、最後の最後で釣った魚を食べる食いしん坊バンザイ的な内容もちょっとばかり載せられている(アマダイの握り寿司は最高に美味しそうだし、ヒメコダイの天ぷら、カマスとワカメの混ぜご飯、メジナべっこう漬けのばら寿司なんて見ているだけでお腹が鳴るぅ!)



三冊目は、「デジタルカメラマガジン」。個人的にデジタル一眼カメラを欲しいと思いつつなかなか機会に恵まれなかっただけに、メイン特集の「夜に撮る写真」よりも「2013年9メーカー横断インタビューでわかった!!進化の選択」に惹かれて購入。



表紙を捲るとのっけからSONY、Canon、Nikon、Panasonic、FUJIFILM、PENTAXらの広告の嵐。



第一特集の「夜に撮る」では定番のスカイツリーだけでなく、工場の夜景や街中のネオンサイン、路地裏に咲く野草、「小さな星が降る夜に」というタイトルで満点の星空や「銀河鉄道の夜」という宮沢賢治の名作にかけて光と列車の共演が幻想的な写真を演出している。



2012年は個性溢れるカメラに恵まれて大いに沸いた一年になったそうだ。「2013年進化の選択」では各メーカーが来年もしのぎを削る年になると断言しつつもそれぞれの技術力、商品力を高めるにあたって多様性の中から何を進化(深化)させるのかの大きな「選択」を迫られる年になると結論づけていたのが印象的だった。



個人的に購入の決め手になりそうな内容は見つけられなかったけれど、メーカーだけでなく個人的に「選択」を迫られる年になるかもしれないので参考にさせていただこう。



以上三冊を今年の月一企画の最終回に選んだものの、他にも興味をそそられる雑誌があったので最後にタイトルだけ紹介しておこう。(流石に全部を購入するわけにはいかなかったので)



剣道時代、フィギュア王、ナイフマガジン、MAMOR(マモル 自衛官のための雑誌)、Player(音楽雑誌、最新号は50周年記念LIVEを行ったローリングストーンズ特集)、I'm home.(家、デザイン、建築雑誌)、月間コンビニ、RC World(ラジコン雑誌)、戦艦大和を作る(流行りのパーツが付いている雑誌。シリーズで購入し、組み立てると完成する)・・・



改めて日本の雑誌の種類の多さと印刷の美しさ(写真はもちろんのこと紙質や装丁も)に感嘆した月一企画となった。



雑誌の多様性はそのままその国の人々の趣味興味の多様さを表す。



バブル景気が終わった90年代初頭からここまでを「失われた20年」と言われるけれど、日本人の好奇心と探究心は失われるどころか進化&深化していることを確信した。



2012年の終わりに我々日本人は政権交代という大きな「選択」をした。



進化&深化した好奇心と探究心を持って新しい年を迎えようではないか。



2013年の新しい月一企画を乞うご期待あれ。



注意)今年最後の月一企画は年一企画を控えて一日早い掲載となりました。長らくのご愛読ありがとうございました。




月一雑誌 バックナンバー



月一雑誌 ーBiCYCLE CLUBー
http://d.hatena.ne.jp/norio373/20121130
月一雑誌 ー一個人ー http://d.hatena.ne.jp/norio373/20121031
月一雑誌 ー山と渓谷ー     http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120930
月一雑誌 −自遊人−      http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120831
月一雑誌 −Safari−      http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120731
月一雑誌 −きょうの料理−   http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120630
月一雑誌 −鉄道ファン−    http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120531
月一雑誌 −暮らしの手帖−   http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120430
月一雑誌 −CARTA−      http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120331
月一雑誌 −AUTOCAR JAPAN−  http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120229
月一雑誌 −pen−       http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120131