町名を変える正当な理由


オーストラリアにある小さな町が名前を変えることで話題になっている。



新しい町名は、



Speedkills



敢えて普通の日本語にするならば「スピード落とせ」ということになるのだろうが、原語のニュアンスをそのまま伝えようとすると「スピードはあなたを殺しますよ」や「スピードを出し過ぎると死にますよ」くらい語感が強くなる。



そんなインパクトの強い言葉を町名にするのにはそれ相当の理由があるようだ。



現在の町名が“Speed”。



町名の看板を見て触発されるからなのかはわからないけれど人口が50人に満たない小さな町で毎年何百人もの人が交通事故で亡くなるという。昨年も事故死が25%増加したことに町全体が危機感を持ち、安全運転キャンペーンの一環として町名を変えることにしたらしい。



しかも、町の住人の一人フィル・ダウン氏は今回のキャンペーンを促進するために自分の名前を1ヶ月間フィル・スロー・ダウンに変更するという徹底ぶり。



飽きれてしまうけれど、人命がかかっていること、もし自分が町民の一人だったらと考えると同じようにしていただろうなと思い直す。



どこかの市が響きがいいからというだけの理由で歴史ある漢字の地名を捨て、カタカナ名にしようとしたのとは全く次元の違う話。



町民たちの願いが伝わって一人でも多くのドライバーがスピードを落とし、死亡事故が減ることを祈っている。