理想のマッサージ屋さん

月一回は書こうと決めている「理想の◯◯」シリーズ。



今月は「マッサージ屋さん」を取り上げてみる。



アジア旅行をきっかけに時々マッサージに行くようになった。



シンガポールのダウンタウンでとあるマッサージ屋さんに立ち寄った時の話。



マッスース(マッサージをする人 この時はおばちゃん)は私が日本人だとわかると片言の日本語を交えながら嬉しそうに話し始めた。



腰を揉みほぐしながら、「お客さん、腰が『悪い』ですねぇ」



「あ、はい。結構荷物が重いんで腰に『きている』みたいですね」



マッサージは足裏に移る。ツボにはまって痛そうに顔を歪めると、「お客さん、胃が『悪い』ですねぇ」



「あ、は、はい。ここに来る前、タイで美味しい料理を食べ過ぎて胃が『疲れている』んだと思います」



足の親指の先をギュッと押さえられて、イタタタタと声を上げると、



「お客さん、頭『悪い』ですねぇ」



「・・・」



このお店が「理想のマッサージ屋さん」・・・というわけではない(苦笑)。



こうした経験や国内でも幾つものお店を体験した上で大満足している「理想のマッサージ屋さん」が近所にある。(事情があって紹介できないのが残念)



30代(?)の中国人が開いている整体医院なのだが、この整体師さんのマッサージが絶品!なのに加え、サービスよし、料金よしの3拍子が揃っている。何より彼の人柄が何ともいいのだ。日本語はまだつたないけれど(シンガポールのおばちゃんマッスースほどではない)、電話予約をすると常に融通を利かせてくれるし、しっかりと覚えていてくれていて、不要なことはしゃべらず絶妙な話題振りで心地よい空間を演出してくれる。プロ意識も高く、日本や日本人のことも大好き。今回の震災でも家族からの戻ってきなさい合唱にもめげず、きちんと説明し、説得して開業し続けたことを嬉しそうに語ってくれた。



家族や友人、職場の同僚以外の人に自分のことを覚えてもらっていて、気遣いの言葉をかけられるというのはなんと気持ちのいいこと。



極上のマッサージと優しい心遣い。



まさに「理想のマッサージ屋さん」だ。



先日ついに回数券を購入。これからも至福の時を味わえることが楽しみでならない。




「理想の○○」バックナンバー

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