残らない寒さ

寒波到来中



電車の背中に積もっていた雪が朝日を浴びて溶け始めている。滴り落ちる水滴が光を反射してキラキラしている。



毎年冬が巡ってくる度に思うことがある。



「冬ってこんなに寒かったっけ?」



夏場はどれほど薄着ができるか、体温を下げるかに苦心するのにたった数ヶ月の違いで今度は全く逆のことで頭を悩ましている。



「どうしてこの寒さを身体が覚えていないのだろう?」



毎年同じ疑問が頭の中に浮かぶ。



かと言って、



夏の暑さも想像力の外側にあることに変わりはない。



冬の寒さも夏の暑さももっと楽しみたい。