進化するスーパー

昨夜の「ガイアの夜明け」で進化するスーパーマーケットが取り上げられていた。http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber3/preview_20120110.html



キーワードは「製販一体」。製造と販売を一緒に行うこと。



兵庫県加古川市に本社を置く「業務スーパー」というスーパーマーケットの副社長が言っていたことが印象的だった。「モノを右から左に動かすだけなら誰だってできる。右から左に動かすことなら規模が大きいほど有利。中小の自分たちは他の方法を考えなければ生きていけない」そんな彼らが見つけた道が「製販一体」である。



経営不振に陥っている地方の食品工場を買い取って自社ブランドで多くの製品を作っている。そのスーパーが新たに展開する「デリマーケット」という名のコンビニサイズのスーパーは、単身者を対象とした食品に特化している。「業務スーパー」ではボリュームあるパッケージングなのに対して新店舗では単身者がターゲットなので量り売りの総菜やカレーを始めとしたできあいのものを販売している。しかもそれが驚くほどの安さなのだ。カレーは一杯(容器に入れ放題)なんと190円。オープン初日にはお客が溢れていた。



「製販一体」は大手スーパーではPB(Private Brand)という名でOEM供給が急速に普及してきたけれど、実際に自社で製造する、農園まで経営するというところはまではなかなかいかなかった。



スーパーマーケットという業態を問わず、何か大きな成果を出そうとすると既存の仕組みとルールの中では難しい。新しい仕組みを考え、それを形にする力とシステム全体を動かすパワーが必要だ。そして、向かう方向が正しい考えに基づくものであれば社会は、消費者は、必ず受け入れてくれる。



進化するスーパーは、進化する人たちから生まれてきていると言える。