ネット安息日

今日の日経新聞のコラム「春秋」の内容が非常に興味深かったので全文抜粋してみる。



金曜夜の就寝時から月曜朝まで、自宅のパソコンをネット接続から切り離したらどうなるだろう。米国の元新聞記者が、家族とともにそんな実験に挑んだ。電話での会話や執筆、テレビ視聴は可能だが、ネット検索やメールは使わない。
実験初日。ネット経由の映像や音楽などを欠いた我が家は、他人の家のようによそよそしかった。と体験記「つながらない生活」に書く。見慣れた風景のはずなのに現実感は乏しく、部屋は静まり返って感じられ、見るものには生気がない。思いついた疑問も天気予報もすぐには検索できず、ただ不自由を嘆いた。
数週間後、変化が訪れる。パソコンに「へばりついていた心」が引きはがされ、家族水入らずの時間がよみがえる。本に向かいじっくり物事を考える習慣が戻る。ネット不在の週末が楽しみになると同時にデジタル機器の有益さも改めて理解。ネットとは自分で適切な距離を取らなくてはいけないとの結論に至る。
交流サイト大手の上場計画が話題を集め、高機能携帯電話の使い過ぎで通信網がパンクする。ネット環境はもはや生活や仕事に不可欠だが、すべて便利すぎるものには注意が要る。米国では右のような「ネット安息日」をもうける人が増えたと先月の本紙記事にある。これもネット先進国ならではの知恵か。 以上



「ネット安息日」とはよく言ったものだ。



20年前には考えられなかった生活を我々は今している。



これから20年後には、恐らく今の我々が想像もしない生活を送っていることであろう。



「ネット安息日」にそんな空想の世界に浸ってみるのもよい。