「+1日」http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120228 の今日は、
今年の月一企画である「今までに一度も買ったことのない雑誌を買ってみる」の第二回としたい。
今月は「AUTOCAR JAPAN」を選んでみた。
表紙にある「この一冊でクルマのすべてがわかる!」と「The World's First Magazine」に惹かれたのがその理由。
「車はA地点からB地点に移動するための手段の一つ」と昔言っていたことと比べると自分で乗る、いいなと思う車をある程度調べるようにはなったことは随分の進歩。それでもクルマに興味がある方とは到底言えない。
雑誌をパラパラとめくった後、もう一度最初のページからじっくり記事に目を通してみる。
EVで得をするのは誰?というコラムから始まり、ポルシェ911の新型が昨年末に鳴り物入りで登場したこと、フェラーリに4WDシステムが搭載されたモデルが出たこと、フォードがなぜ潰れなかったのか、世界の自動車マーケットの動向、高性能ブレーキ市場に食い込むためには、F1マシーンのトレンドや才能溢れるドライバー、キミ・ライコネンの復帰インタビュー記事、「生粋の趣味人が構築した多機能ガレージ」というガレージについての記事、中古スポーツ車情報、各地で開催されるレースやイベントに関する記事までクルマに関するありとあらゆる情報が満載されていた。まさに「この一冊でクルマのすべてがわかる!」
一つひとつの記事を取ってもボキャブラリーの違い、専門用語の多さ、文章表現も含めて精密機械の取り扱い説明書のような難しさがある反面、乗り手の感覚を重要視する雰囲気も文章や全体の構成から強く感じられた。共通するものはクルマへの愛情であろう。家族の一員について話しているような錯覚にさえ陥りそうになる。
一部抜粋してみよう。
乗り心地はしなやかで操舵の初期ゲインも穏やか、アクセルやブレーキのレスポンスも線形的でクラッチもナーバスなところが一つもなく、M/Tに乗っていることをまったく苦にせずしずしずと取り回せる・・・その躾のよさは速度域が高まってもなんら変わることはない。高速道路での移動は大入力をも一発で収めるフラットライドで快適そのもの。巡航では揺すりや突き上げも無縁で、コーナーでも適度なロールを保ちつつ、しっかりかつ自然なフィードバックでドライバーをリラックスさせてくれる・・・ポルシェボクスター現行モデルの印象である。
ドライバーであり、オーナーの愛情が伝わってくるではないか。
こういう感覚はとても心地よいし、自分の中で眠っていた何らかの源泉が吹き出して来る感覚を覚える。
980円で味わえる新世界はとてつもなく広く、深い。
そして、
自分の世界もまた、拡がってゆく。
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