ほんの始まり

一昨日の4月18日、日経新聞にこんな記事が一面を飾った。



「総人口 最大の25.9万人減」



総務省は17日、2011年10月1日時点の日本の推計人口を発表した。定住外国人を含む総人口は1億2779万9千人で、1年間で25万9千人減った。(中略)65歳以上の老年人口割合は過去最高の23.3%に達した。(中略)人口の減少や流出を食い止めるため、政府は一層の少子化対策や経済成長戦略が急務となる。



人口減を問題視しない人たちは驚くほど多い。単純に混雑が減る、競争が緩和される、ゆったりした豊かな社会になるというような淡い幻想を抱いている。



しかし、急激な人口減、特に就労人口の減少と老齢人口の急増は社会に大きなひずみをもたらす。その負の影響は計り知れない。



年金、医療、介護のような社会保障制度の瓦解に拍車をかけることになる。マーケットは縮小し、モノが売れなくなる。それは企業業績の低迷、悪化を意味し、従業員の収入減、契約終了、解雇、新規採用の凍結を引き起こす。



経済全体に大打撃を与え、成長を直接押し下げる要因となる。それは税収減、更なる国家財政の悪化につながり、国家財政破綻という最悪のシナリオを早めてしまう。社会インフラの老朽化も進み、近い将来必要になる莫大な費用負担ももう目の前に迫っている。



しかも、



この人口減は「ほんの始まり」に過ぎない。



これからの日本は人類がこれまで経験したことのない急激な高齢化と少子化を経験することになる。その道を驀進していく。



我々にできることは何なのか。



何をすべきなのか。



座して死を待つわけにはいかない。



ヒントはここにある。
「日本人の未来は明るい」 http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120208
「モノ作り復権のために」 http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120329
「新しい価値を創るために」http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120330