月一雑誌 −きょうの料理−

今年の月一企画「今までに一度も買ったことのない雑誌を買ってみる」の6回目はNHKテレビテキストの「きょうの料理」7月号を選んでみた。



自分でもなぜだかはわからない。



何となく食事に意識が向いていたのか、これまで選んだ雑誌のジャンルを無意識的に考慮していたのか、最初から6月末にはこの一冊を選ぶことが決まっていたかのようにすっとその一冊を手に取っていた。



今号の特集は「ささっとさっぱり元気おかず」。



7月という夏にふさわしいさっぱりとした、でもボリュームのあるサラダが表紙になっている。





特集ページをめくってみると、見開きで大きくタイトルが書かれ、こんな文章が大胆に添えられている。



「今年も暑〜い夏がやってきます!
 台所に立つのもおっくうになり、食欲もなくなりがちに・・・。
 そんな時期にうれしい、短時間でささっとつくれ
 さっぱり味で食べやすい、夏バテ防止の元気なおかずを
 和からエスニックまで幅広く紹介します。」



どうであろう、食欲がそそられるのではないか?



取り上げられているメニューは以下の通り。



1日目 斉藤辰夫の牛肉ステーキ梅ごまソースかけ他
2日目 松本忠子の薬味たっぷり冷や汁
3日目 枝元なほみのトマトと香菜の水ギョーザ他
4日目 程和彦のいかとセロリの甘酢ソース他
(下記の写真は左から順番に)





どの一品を見てもつばきを飲み込みそうになる。



それ以外にも雑誌では最近話題になっている塩麹を「夏こそ塩麹!」と題して、塩麹のつくり方からそれを使った様々な料理の紹介(とうもろこしの塩麹ご飯、塩麹de和風パスタ、塩麹おかかおむすび、冷しゃぶ塩麹豆腐ソース、たたきなす、ゴーヤーの塩麹あえ・・・)、「夏野菜をもっとおいしく」という「レパートリー倍増計画」では、和洋中韓でそれぞれ「彩り野菜のすっきり含め煮」「本格ラタトゥイユ」「きゅうりと桜えびの塩炒め」「なすと青じそのナムル」が作られていた。どの一品も掛け値なしに美味しそう。



ホームページでは更にたくさんの、季節や状況に応じたレシピが紹介されている。



http://www.kyounoryouri.jp/



しかも、テレビ(EテレとNHK総合)で毎日放送されている!(だから「テキスト」!)



今回もあくまで「雑誌」の紹介が目的だけれど、ウェブだけでなくテレビとの連動は新鮮だし、実践する(自分で作る、試す)ことができるというのは非常に興味深い。



来週の放送を録画して、実際に自分で作ってみたい。



夏バテ、夏カゼ対策になることはもちろん家族を驚かせ、みんなの喜ぶ顔を想像するだけで今から楽しみになってくる。



あ、今、気がついた。



表紙の左肩にある「NHKテレビテキスト」の下に小さく「今年度『きょうの料理』は放送55年目を迎えます」と書かれてある。



55年目!



すごい!



1957年に発刊されたということ。終戦から12年目。当時はどんな料理が紹介されていたのであろう? まだ食材が十分に供給されていなかったのではないか?



働く夫を、家族を喜ばせたい、元気にしたい、という動機は今も当時も変わらないはず。



そこから日本は高度成長期に向かって邁進していった。



もう一度日本に元気を取り戻すために必要なことは原点に立ち返り、食べることから始めることなのかもしれない。



そんな思いが頭を過った。



月一雑誌 バックナンバー


月一雑誌 −鉄道ファン−   http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120531
月一雑誌 −暮らしの手帖−  http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120430
月一雑誌 −CARTA−     http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120331
月一雑誌 −AUTOCAR JAPAN− http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120229
月一雑誌 −pen−       http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120131