一昨日、昨日と建物や組織、関係性を「壊す人」「改修する人」について考えてきた。今日もその続きを書きたい。
壊す人 http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120919
改修する人 http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120920
更地に新しい建物を建てる時に最も大事なのは施主の考えをとことん聞くこと。
そう語ったのは建築家の迫慶一郎氏。中国を拠点に世界中にユニークで評価の高い建築物を次々と成功させている。
その彼が東日本大震災に見舞われた東北の地に「スカイビレッジ構想」を提唱している。
「スカイビレッジ構想」とは、陸地に東京ドームほどの高台を幾つも造り、その上に住居や商業施設を建設するという大胆な発想。漁業との職住近在を希望する地元住民の要望を取り入れ、海際に船の穂先を模した高台を造る構想もあるという。
http://tohoku-sky-village.tumblr.com/
費用や技術面から考えて単純に否定することはたやすい。
しかし、
1000年に1度と言われる大地震と巨大津波によって壊滅させられた地域は苦しみを乗り越え、今はその多くが更地になっている。
過去に縛られることなく、未来を志向し、施主である住民の声をとことん聞いて、よいモノを創っていただきたいと心の底から思う。
新しいモノを創ろうとすると必ず周りは反対する。
反対まではせずとも不安げな声をあげたり、心配そうな表情を浮かべる人たちが必ずいる。
しかし、
同じことを同じようにやり続けることの結果は同じことでしかない。
誰かがいつかは新しいモノを創らなければならないし、新しいモノのない場所には進化はない。いや、退化しかない。
身の回りにいる「創る人」をもっと応援すべきではないか。
「創る人」には未来を信じる力、それを創り上げられる努力と能力、批判に耐えうる忍耐力、そして、その全てを支える勇気が備わっているのだから。
私たちの未来を創る人たちなのだから。