子供の頃にはよく落とし穴をつくった。
本格的なものはそれほど多くはなかったけれど、いたずら盛りにはたくさん掘ったし、自分でもたくさんはまった。
改めて考えてみると、当時は舗装されていない道が多かったから至る所に掘った記憶がある。
今はそういうわけにはいかない。
それでも、比喩としての落とし穴には今でもよくはまる。今日もうまく行き始めたと思っていたある仕事が急にダメになり、自分でも驚き、落胆し、自信をなくす羽目になった。
なぜだろう。
調子よく進んでいたことで、油断が生まれたのか。単なる不注意なのか。それとも誰かの仕業?
答えはわかっている。
自分の油断であり、不注意であり、準備不足(当初の予定通りではなかったけれど、十分に想定範囲内だったにも拘わらずという意味で)だったことは明白。
とは言え、穴に落ちたから全てが終わるわけではない。
そこから抜け出し、再び歩き始めればいい。
今度こそ注意深く歩けばいい。
取り返しのつかないほどの罠が仕掛けられた落とし穴には落ちないように。