自分の中に隠されている箱がある。
人生という道を進んでいく途中でその時その時必要な箱が出現する。
その箱は簡単には開かず、苦労して開けることができて初めて中にあるメッセージを手にすることができる。
ここ最近の出来事のせいか、そんな思いがふと自分の中に湧いてきた。
と同時に、とんち問答で有名な一休さんが弟子たちに残した箱の話を思い出した。
こんな話だったと記憶している。
一休さんが自らの生を終える時、弟子たちに自分がいなくなった後本当に困った時のためにある箱を残したという。
本当に困った時にこの箱を開けてみなさいと言って。
その後、お弟子さんたちは必死にがんばったけれど、いよいよお寺の存続が危うくなり、その時、一休さんが残した箱のことを思い出す。
「さすがは一休さん、いつかこうなることがわかっていたんだ。秘策があるに違いない」
そう思って、一休さんが残した箱を開けると、
そこには一言、
「なんとかなるさ」