偽装される記憶


記憶は偽装される。


過去に起こった事実は変わらないけれど記憶は感情と抱き合わせになっているために都合のいいように変えられる。


他の誰でもない自分によって。


幼い頃に観た映画を数十年振りに観て驚いた。結末が記憶と全く逆だったのだ。


また別の映画では逆とまではいかなかったけれど登場人物の設定が記憶と全然違っていた。


つまり、脳は自分に都合のいいように解釈し、記憶する傾向があるということ。


良し悪しではなく、それが脳の特徴であり、人類が生き残るため進化の途上で身につけてきた貴重な技。


記憶が偽装されたと感じる時は無意識のうちに脳が自分を守ってくれたのだと思えばいい。