「その人の形」
最近そんなことをよく考える。
「その人の形」とはそのままその人の「体型」であったり、その人の「あり方」であったり、「個性」や「アイデンティティ」のようなもの。
いくら食べても太らない人がいれば、水を飲んでも太る人がいる。大きな体の人もいればちっちゃい人もいる。色の白い人もいれば黒い人もいる。がっしりした人もいれば細身の人もいる。
「あり方」というのはもっと抽象的なもの。
人によって考え方は違うし、価値観も一人ひとり異なって当たり前。こだわる部分が似ていると感じる時もあれば、あまりにも違って面白いと感じることさえある。自分を厳しく律して生きている人もいれば、自由奔放に生きている人がいる。気配りが上手な人もいればゴーイングマイウェイの人もいる。
同じ職場や同じ地域、同じ国で同じ地球に住んでいるからこそ同じ言葉で同じ気持ちで同じ目的を持って生きていきたいと思うのに人それぞれの形が異なることで何事もそう簡単にはいかない。
我々は幻想の世界に生きているのかもしれない。
「同じ人間である」ことをベースに考えるから「異なる点」ばかりに目が行ってしまう。
男と女は違うし、年齢も出身も人種も異なることで考え方も価値観も全く変わる。
「その人の形」はその人がその人であることの証。
自分が自分であることの証明書。
世界中に、歴史上で、「その人の形」はたった一つしかない。
自分に自信が持てなくなった時や他の誰かを嫌になった時、
「その人の形」について、
思い出してみたい。