あれほど好きでよく聴いていた音楽や食べ物がそれほどではなくなる時がある。
不思議に感じられるけれど、その多くは時代の空気と土地の雰囲気のせい。
あの時代が持つ空気がその歌詞を、メロディを、その曲をいい歌にしていたり、聴くべき曲にする。
食べ物もその土地で生まれ、育てられ、愛されたものの持つ力が雰囲気を作って美味しいと感じさせる。食べたいと思わせる。そんな空気が醸成されているゆえ。
もちろん時代にも土地にも左右されない普遍的な価値のある歌や食べ物もある。
それでも多くは時代の移り変わりや場所の変化と共に主人公が変わっていくことが多い。
それは悲しいことでも対象物の力のなさでもなく、時代の空気と土地の雰囲気が持つ力と言っていい。
その時代にその土地で生きることを思いっきり楽しめば、それでいい。