人をつくる
そんな烏滸がましい(おこがましい)ことは自分は言えないし、言うべきでもないと思っていた。
一人ひとりの人間は、意思と特徴と自由を持った独立した存在であり、他人からの干渉や指導や命令は受けるべきではないと思い続けていた。
それは家族であっても学校でも会社でも社会でも同じ。
他方で、家族を、学校を、会社を、社会を構成するのは人であり、その人がどういう人であるかはそのグループや組織のあり方や質を大きく左右する。
いや、全てであると言ってもいい。
故に「人をつくる」が大事なのだと改めて思うようになった。
と言っても、上意下達の軍隊的な命令や雁字搦めの規則で縛るようではいけない。
一人ひとりの意思や特長、自由を尊重した上で「人が育つ」「自らが自らを成長させる」「成長したくなる」、そんな「場」にすることが大事。それがそのまま「人をつくる」ことになるのだから。
その「場」は、サッカーのピッチであり、フィギュアスケートのリンクであり、武道の道場。
職場もその一つと捉えてもいいのではないか。
人をつくる
それを意識して一言一言を発したい。
立ち居振る舞いに細心の注意を払いたい。