奇妙な冒険 前編

 

映画のような奇妙な夢を見た。

 

そこは新たにオープンするテーマパークのような場所だった。

 

プレス向けのお披露目を兼ねたパーティが開かれ、多くの来訪客が詰めかけた。

 

ゲートを越えるとメインの建物に入る前に中庭があり、なんとそこはプールのようになっていて泳いで渡るようになっている。

 

マスコミ関係者の多くは高性能のカメラやビデオカメラを持っていて、殆どの人は二の足を踏んでいる。勇猛な何人かがカメラを濡らさぬように泳いで渡ろうとするも満たされている液体は単なる水ではなく、少しでも濡らせば機材が使用不可になるもので多くの人たちが立ち往生をしていた。

 

私はおもむろに周りを見渡し、右斜め前にある一時代前のサーカス団が張り巡らせている木造の壁に注意を向ける。すると、その一部がクルッと回転して内側に入れることを知る。

 

誰にも見られないように壁の板を回転させて内側に入ると、そこは閉ざされた空間が広がっていた。外の世界と内側の世界を隔てるバッファゾーンのような場所で奥にはまた別の世界があることを予感させた。

 

実際に奥の方に進んでみると扉があり、守衛のような人がうやうやしくそぉーっとドアを奥側に向けると、見たこともない不思議な光景が飛び込んできた・・・   明日に続く