プラットフォームにて

駅の改札口を抜け、階段を駆け上がり、プラットフォームに辿り着くと、そこには一人の美しい女性が立っていた。白いブラウスにオレンジ色のロングスカートを纏ったその女性は反対側を向いていてシルエットしかわからない。それでも美しいと感じたのは背筋を伸ばした立ち姿がスッとしていたから。猛暑の中、その人の周りには涼しい風が吹いていた。そんな凛とした空気を纏いたいと思った。

背筋を伸ばそう。立ち姿に意識を向けよう。

酷暑を超えて。コロナを超えて。