日曜日の午後に遅めの昼食を家族で食べていた時にふとしたきっかけで税金の話になり、日本人は税金の使われ方に無頓着過ぎるという話になった。
「そもそも国家予算って幾らか知ってる?」
家族に質問を投げかけると、
「3兆円?」という高校2年生の息子に「100億円?全然わかんないや」という中二の娘。
「ちょっとしたクイズをしよう!」
ということになって、コピー用紙を何枚か持ってきてちょっとしたワークショップが始まった。
「まずはA4用紙の上半分に大きな円を書いてみて。」
「次に円の下に縦の直線を引いてみよっか。」
「国家予算はざっくり100兆円。どんなことにお金が使われているか円の左下に書いてごらん。」
その後幾つかの質問を投げ、円の右下に7つに要約した項目を書いていく。
社会保障費
公共事業費
教育研究費(文教科学)
防衛費
その他
この5つが出て残り2つになった段階で地方交付税の話をし、収入(歳入)の話に移る。
「国の収入って何があると思う?」
「税金!」
「ピンポーン! 他には何があると思う?」
「貿易? 投資? わかんない。」
「基本的には貿易も投資も民間が行うんだけど、決して間違いではないかな。主たるものではないかここでは『その他』でいいよ。大事なのはもう一つ。そもそも100兆円の支出に対して収入(歳入)は幾らだ?」
「100兆円??」
息子が少し不安げに答える。
「その通り。だけど、全て税金で賄えていると思う?」
「あ、借金か! 未来の人たちから借りてるってことだ!」
と息子が会心の一撃を放つ。
「お見事! 国の収入は税金と国債とその他で100兆円ってことになる。円の右下に、その3つを書いてそれぞれの比率がどれくらいか考えて書いてみて。」
それぞれが考えながら数字を書き込んでいく。
「それができたら円グラフにしてみようか。」
そこで答え合わせをした。
歳入を踏まえた上で歳出に話を戻す。
「そっか、借金返済だ!」
息子の中でいろんなことが結びついていくのが顔の表情と声のトーンでわかってちょっと嬉しくなる。
「よし。これでざっくり7つの項目がわかったからそらの比率を書いて、歳入と同じように円グラフに書いてみよう。」
思い思いに比率を書いていっているのを見てみると100%をみんな超えている。
「100%にするんだよ。調整してね。大事なのは何が一番多いのか。二番目は何か。国も個人もお金の稼ぎ方よりも遣い方が大事っていうからね。お金の遣い方でその人がどんな人かわかるって言う人もいるくらい。」
それぞれが書いた国家予算はこれ。(グラフの書き方を教えなかったのは失敗だった)
歳出の答えはこれ。
楽しく、学びの多い午後になった。