神戸のJR三ノ宮駅には今も戦争の傷跡が残されている。
第二次世界大戦中、神戸を襲った米軍戦闘機の機銃掃射の銃痕である。塗装は新しくなってもその傷跡は今もなお生々しい。
昔、父からこの機銃掃射の話を聞かされたことを思い出した。
焼夷弾はどうしようもないが、戦闘機からの機銃掃射は真っ直ぐに伸びてくるから避けるのが簡単だったと。パニックにならなければ、ひょいと避けるだけで大丈夫だったと。
それよりも空腹の方が辛かったと。
JR三ノ宮駅構内の柱を見て思い出す。
スタジオジブリの名作「火垂るの墓」の冒頭でお兄ちゃんが柱にもたれてそのまま逝ってしまうシーンを。
彼の地の戦争が一日も早く終わることを祈っている。