「秘密基地を作ってるんだ」
何が秘密なのかはよくわからないけれど、とかく子供は「秘密基地」が好きである。
そういう筆者も子供の頃、至る所に作ったし、大人気漫画で実写映画も大ヒットした「21世紀少年」でも秘密基地が象徴的に扱われていた。
家の中で作る秘密基地はたいてい大きな段ボール箱が手に入った時、或いは、押し入れ、布団、毛布を思いっきり使って作られる。
外で作る時は公園のトンネルや山の洞穴、木の上や森の中が多い。
秘密基地のことを知っている人は限られていて、そこにいるとドキドキ感がすると同時に、他の誰も入ってこれない安心感がある。
秘密を知っている者同士の仲間意識は醸成され、そうでない者は容赦なく排除される。
秘密を共有するかしないかが世界の全てにさえなる。
大人が見れば、秘密でも何でもないのだけれど、子供にとっては秘密を守る立派な基地でもあるのだ。
それがなぜ秘密基地なのか、
そこに隠されている秘密は何なのか、
たとえ子供がその答えを教えてくれたとしても、
世界中の子供がなぜ秘密基地を作り続けるかは、
永遠の秘密であり続けるだろう。