極論すれば「成長の源泉」は二つしかない。
科学技術の進化による成長と資源の再配分による成長。
経済的な「成長」はこの二つに集約される。
科学技術の進化による成長とは、新しい技術の開発により市場が新たに形成されることで全体のパイが大きくなるケース。
車や飛行機が発明されたことで関連産業が生まれ、新しい技術を使った商品やサービスの需要が高まり経済活動が活発になる。
もう一つは資源の再配分による成長。
経済活動を続けていると個別適応が進む一方、全体的には非効率な分野が生まれてしまいがち。需要や生産性の低い分野から高い分野へのシフトをすることができれば「成長」は十分期待できる。
例えば、サービス産業で働く人がIT業界で働けるスキルを身につけたり、建設業界の人材が介護業界でも働けるようになれば、ニーズの高い、成長産業にシフトできるようになる。(尤もサービス産業も建設業界も人手不足と言われているほど可能性を秘めているけれど)
日本の経済、アジアの経済、世界の経済はどこへ向かおうとしているのか。
解決のための最もシンプルな処方箋は「成長」であることは間違いない。
しかし、それが最も難しい処方箋であることも周知の事実。
改めて「成長の源泉」(=基本中の基本)を確認して、
事に当たりたい。