負ける喜び

 

夏休みの初日、久々に家族でモノポリーをした。

 

息子に負けた。

 

これまで一度も負けることなく、妻と息子と娘が同盟を組んでも父の独占は変わらなかったのに、高校3年生になった息子は戦略も交渉も目を見張るほど上手くなっていた。

 

赤色のイリノイインディアナ、アトランティックにホテルと電気、水道の公共施設をモノにしたのに、最終的には緑と紫と青と鉄道を買い占めた息子にやられてしまった。

 

途中は負けるつもりはなく、負けるとも思っていなかったのに、いざ、負けて大喜びしている息子の姿を見ていると嬉しい気分にさえなってくる。

 

息子が親父を超えるとき

 

「負ける喜び」もあるのだと初めて知った気がした。