"on the same page"
「同じページの上」
という英語の言い回しがある。
「共通の理解をしている」と言ったところだろうか。
「以心伝心」「阿吽の呼吸」「ツーと言えばカー」など、同じ民族、同じ文化、同じ慣習を共有してきた我々日本人には「察し」の文化が当たり前。常に「同じページの上」にいることが様全ての前提にあると言っても言い過ぎではないほど。だからこそ、改めて同じ理解をしていることを確認する表現はないし、お互いが本当に理解しあえているかどうかを確認すること自体が失礼になることも珍しくない。
それに対して欧米文化は異なっていることが前提であるだけに、互いの理解が同じかどうかを確認する作業は失礼どころかコミュニケーション上必須項目とさえ言える。
これから外国人とのコミュニケーションが本格的に増えてくる社会を想像すると、こうした確認作業が必要になることは火を見るよりも明らか。
しかし、
その前に本当に我々日本人同士のコミュニケーションが我々の思っている通りに意志疎通できているのか。本当に議論や理解が同じページの上にあるかどうかを確認する必要があるのではないか。
長い会議を幾つも終え、ふとそんな思いが心の中に広がった。