黄金の神

 

ゴールデンカムイにハマっている。

きっかけは土方歳三資料館に行った時に凄い行列ができていて、その原因の一つがゴールデンカムイという噂を耳にしたから。

 

デジタルで興味本位で読み始めるとこれが文句なしに面白い!

 

日露戦争後の北海道を舞台に金塊探しというメインプロットにアイヌ文化や当時の政治や軍部を背景に高い画力で魅力的な登場人物、映画のような凝った構図、重層的で、かつ捻りとユーモアに満ちた力強い作品に仕上がっている。

 

中でも不死身の杉元、アシリパさん、脱獄王白石、鶴見中尉、そして、土方歳三をはじめとした人物の描かれ方が深く、細かい。一人ひとりの行動に意味があり、キャラが濃く、一人ひとりの良いところも悪いところも極めて人間臭い。

 

今日読み終わった21巻の終わりに鶴見中尉率いる軍部に取り囲まれる中、杉元とアシリパがこんな会話を交わす。

 

「杉元・・・私のことは私が決める」

 

そう言うと、アシリパは複数の矢を天空に向かって放つ。

杉元が叫ぶ。

「毒矢だッ かすっただけでも即死だぞぉ!!」

取り囲みは一瞬で解かれ、その隙に二人は逃げ出す。

杉元が言う。

「コタンに帰ってチタタプして暮らすか アイヌを守るために戦争するか・・・選ぶ道はひとつじゃない!!」

 

「杉元、相棒ならこれからは『するな』と言うな! 何かを『一緒にしよう!』って前向きな言葉が私は聞きたいんだ!」

 

杉元は走りながら返す。

 

「よしッ!! 俺たちだけで金塊を見つけよう!!」

 

更なる冒険の章が始まる!