その日に備えて −強毒性インフルエンザ−

鳥インフルエンザの脅威が再び世界を覆い始めた。



中国では一昨日時点で125人の感染が確認され、23人が死亡した。



2013年4月28日(日)23:25
 【上海時事】中国江西省政府は28日、H7N9型鳥インフルエンザに感染した2人を新たに確認したと発表した。浙江省と福建省でも同日、それぞれ1人の感染確認が発表された。中国本土の感染者は上海、北京の2市と8省の125人(うち23人死亡)となった。これ以外に台湾でも感染者1人が確認されている。以上



台湾にも感染が広がり、一部では住民が混乱し、社会問題にまで発展している。



<鳥インフル>台湾、住民混乱を警戒
毎日新聞 4月25日 21時12分配信

特設された抗菌用品専用コーナーでマスクを買い求める男性客=台北市カルフール内湖店で2013年4月25日午前10時57分(日本時間同11時57分)、鈴木玲子撮影
 【台北・鈴木玲子】中国で感染拡大が続く鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)の感染者が24日に初めて確認された台湾で、政府は拡大防止と社会混乱を招かないよう神経をとがらせている。確認から一夜明けた25日、政府は関係機関による対策会議を開いた。江宜樺(こう・ぎか)・行政院長(首相)は「慌てず、政府の衛生指導を実行してほしい」と住民に冷静な対応を求めるとともに警戒も呼びかけた。

鳥インフルエンザ】台湾でも感染確認 中国渡航の男性、本土以外で初

 台北市のスーパー「カルフール内湖店」には抗菌用品専用コーナーが設置されていた。家族のマスクを買いに来たという男性は「感染者が出たニュースを見て『まずい』と思った。今のうちに買っておかないと」と不安げに話した。カルフールでは、3月に中国での感染発表以降、マスクなどを買い求める客が急増した。マスクの販売量は通常の3倍だ。以上



前回の鳥インフルエンザ騒動は当初恐れられた強毒性ではなかったことで半ば肩透かし的に収束した。



その時思ったことは、次に鳥インフルエンザが拡がった時に人々が安易に考え過ぎなければよいということ。



今回中国で発生している鳥インフルエンザ(H7N9型)が強毒性かどうかはまだわからない。



感染源が何処なのか、どれだけ拡がっているのか、動物間の感染では弱毒生なのに人に感染すると強毒性のように働くなど、謎に包まれている部分が多い。



前回同様取り越し苦労になるかもしれないけれど、今後一気に感染が拡がる可能性も否定はできない。



今年の月一企画は「その日に備えて」。その4回目には強毒性インフルエンザを取り上げることにする。



本心では考えたくもないけれど、パンデミック(感染爆発)が起こった時の対策を今から考えておく必要があるから。



まずは、敵を知ることから始めたい。



厚生労働省のホームページにアクセスしてみた。



1 鳥インフルエンザ(H5N1)とは?

1  病原体
H5N1亜型鳥インフルエンザウイルス
2  感染動物
鳥類(主に水禽類)
3  感染経路
ヒトは、感染した鳥やその排泄物、死体、臓器などに濃厚に接触することによってまれに感染することがある。日本では発症した人は確認されていない。
4  世界での発生状況
鳥類では東南アジアを中心に、中東・ヨーロッパ・アフリカの一部地域などで感染が確認され、ヒトでの症例はアジア、中東、アフリカを中心に報告されている。

(PDF: 417KB)
※最新の発生情報についてWHOのホームページをご覧下さい。
(リンク先; http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/en/
5  潜伏期
1〜10日(多くは2〜5日)
6  診断と治療
(1) 臨床症状
発熱、呼吸器症状、下痢、多臓器不全等
(2) 病原体診断

(3) 治療:タミフル等を用いた対処療法を実施。
7  発症予防
鳥との接触を避け、むやみに触らない。
生きた鳥が売られている市場や養鶏場にむやみに近寄らない。
手洗いうがいの励行(特に発生国では徹底してください)。
2 鳥インフルエンザ(H5N1)に関する情報

鳥インフルエンザに感染しないためには・・・。

野鳥からの感染防止
野生の鳥は、インフルエンザウイルス以外にも人に病気を起こす病原体を持っている可能性があります。日頃からつぎのことに注意しましょう。
■衰弱又は死亡した野鳥又はその排泄物を見つけた場合は、直接触れないこと。もしも触れた場合には、速やかに手洗いやうがいをすること。
■特に、子供は興味から野鳥に近づくおそれがありますので注意しましょう。
海外での感染防止
特に、鳥インフルエンザが流行している地域に行かれる方は注意が必要です。
■ 不用意に鳥類に近寄ったり触れたりしない。
(特に、家きんが飼育されている場所、生きた鳥を販売している場所や食用に鳥を解体している場所には立ち入らない)
■ 鳥の解体や調理をしない。もしも鳥を扱った場合には必ずよく手を洗う。
■ 十分に加熱された鳥肉、卵などを食べる。
※日本に入国する際、発熱や咳など体調に異状がみられたら、検疫所の健康相談室に申し出てください。


http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou02/



しばらく前に日本政府が全国民にワクチンを用意するというニュースが流れた。しかし、リスクマネジメントを他人任せにしないことが、一番のリスクマネジメント。



十分な量のマスクを用意する。
ニュースやHPで常に最新情報を確認する。
(上記の)発症予防を着実に実行する。



せっかくの準備が取り越し苦労に終わることを祈りつつ今後も最大限の注意を払っていきたい。



月一企画2013 バックナンバー


その日に備えて −ハイパーインフレ−
http://d.hatena.ne.jp/norio373/20130331
その日に備えて −原発が再稼働する日−
http://d.hatena.ne.jp/norio373/20130228
その日に備えて −巨大地震−
http://d.hatena.ne.jp/norio373/20130131