手探りで進む

 

時に手探りで進まなければならない時がある。

 

予測不能な事態に陥り、過去の経験が役に立たず、仮説の仮説を仮置きして、試行錯誤しながら進んでいく。

 

そんな時が。

 

落とし穴があれば、流砂もある。

 

大きな岩にぶつかる時もあれば、地雷もある。

 

手探りで障害物を見つけたら一つずつ丁寧に対応して乗り越えていく。

 

手間はかかるし、歩みは遅い。

 

それでもそこから得られる経験は貴重であり、意義深いもの。

 

慎重に、

 

確実に、

 

一歩一歩進んでいかばいい。

 

一つひとつの手触りを楽しめばよい。

 

手探りで進んでいく。

 

 

EDLP

 

EDLPは、"EveryDay Low Price"の略。

 

「毎日低価格」という意味。

 

近くにできたディスカウントスーパー「OK」に行って、その安さと品質の良さときちんとした経営からから生まれる空気感に驚かされた。

 

そのOKが大切にしているポリシーが"EveryDay Low Price"である。

 

アメリカ小売最大手のウォルマートが標榜しているキャッチフレーズであり、チラシを入れて「特価」を引きに集客するのではなく、日頃からの工夫と経営努力でいつでも他店より安いという状態を作ろうとしている。

 

まさに「巡航速度を上げる」である。

 

買い物袋持参は以前からの施策であり、人件費削減のためにショッピングカートをお客様自ら元に戻す仕組み(100円を入れることでカートを取り出し、それを元に戻すと100円が返ってくる)を作ったり、不必要だと思うドリンクの冷蔵は行わなかったり、他店では見られない工夫があちらこちらに見受けられる。

 

他方でお客様の声を聞く姿勢と正確で正直な商品情報を提供しようとする経営姿勢も凛とした空気をつくる元となっている。

 

特売やバーゲンといったカンフル剤的な施策に頼るのではなく、毎日定常的にレベルを上げていこうとする姿勢、経営の「巡航速度を上げる」、人としての「巡航速度を上げる」のお手本となるような「OK」をこれからも利用していきたい。

 

https://ok-corporation.jp/policy/

 

巡航速度を上げる

 

「巡航速度を上げる」

 

これを最近は意識するようにしている。

 

巡航速度とは、飛行機や船、電車等が燃料効率が最も良い状態で移動できる速度であり、通常時の運行を表す言葉。

 

全速力は長くは続かない。

 

かと言って、全速力の後に通常以上にスピードを落としてしまっては元も子もない。

 

ダッシュと通常走行の組み合わせだと消耗が激し過ぎる。

 

結局のところ帰ってくるのは「巡航速度を上げる」なのだ。

 

日々の仕事のスピードを上げる。

 

質を高める。

 

淡々と。

 

どんどんと。

 

 

砂袋を落とす

 

我々は熱気球だ。

 

天に向かって舞い上がろうとする我々を止めているのは数多くの砂袋。

 

人目とか、古臭い常識とか、自分自身への偏見や思い込みという名の。

 

そんなものは自らの手で落とせばいい。

 

それだけで我々は天高く舞い上がっていける。

 

大空に向かって、

 

今こそ砂袋を落とそう。

 

 

固定化される認識

 

昨日のブログで我々は自分が認識した世界に棲んでいると書いた。

 

逆に認識していないことは当人にとっては存在しないのも同じだと。

 

我々は自分が認識する世界を体験していて、認識しないものは体験できないし、理解もできない。

 

そして一旦認識されるとその認識はそのまま固定されやすい。

 

昨日話題にした岩手の人のコロナの認識もそうだし、自分のコロナの認識も仕事上の問題意識も世界の見方も改めて考えれば固定化されている。

 

そう言われても否定できない。

 

一度自分で貼ったラベルはなかなか剥がせない。

 

脳の構造上「上書き」(認識を変える)も得意ではなさそうで、別の器に入れ直し、別のラベルを貼る(=新しい認識をする)方が効率が良いのだとか。

 

人の認識は固定化されやすく、劇的な方法でしか変えられないと理解すべきなのだろう。

 

そこから学べることは三つ。

 

一つは最初の認識は慎重に行うこと。新しい何かを学ぶ時は一流の人から学ぶのがおすすめ。

 

二つ目は自分の認識は固定化されやすいことを意識しておく。

 

三つ目は、劇的な変化にも対応できるよう頭を柔らかく保っておくこと。

 

その考え方にもリスクがあることを忘れてはならない。

 

認識の世界に棲む

 

我々は自分が認識した世界に棲んでいる。

 

逆に言うと、認識しないものは存在しないと言ってもいい。

 

アフリカでエボラ熱が発生して住民たちを恐怖のどん底に突き落としてもそれを知らなければ存在しないのと同じ。

 

新型コロナも昨日東京で224人、今日も243人の感染者が出たけれど、未だ感染者ゼロの岩手県人にとってはテレビやどこか他所の国の話とそう変わらない。

 

実際に岩手出身の人からこんな話を聞いた。

 

「夏休みも東京にずっといる予定です。実家には帰ってくるなと言われました。帰ろうと思うと言ったら、もしうちから感染者が出たらここに住めなくなる。今は我慢のしどころだ、と。」

 

我々は自分が認識した世界に棲んでいる。