あてもなく

 

あてもなく街を歩く。

 

ぶらぶらぶらぶら

 

歩くスピードはいつもより二段階遅い。

 

逆に、周りを見渡す回数は倍以上に多い。

 

街歩く人たちがどんな服装でどんな表情を浮かべ、何をしようとしているのか、何処へ行こうとしているのか。

 

街にはたくさんのお店があって、多種多様なモノやサービスを売ろうとして鎬を削っている。

 

なんとはなしに眺め、四方八方から降り注ぐ声や音に耳を傾ける。

 

四月後半の陽射しは眩しいのに、どことはなしに優しい。

 

歩き疲れて目の前にあったコーヒーショップに入る。

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時間の流れはいつもよりゆったりしている。

贅沢な時空を楽しんでいる。

あてもなく。