山口県萩にある「松下村塾」に来ている。
言わずと知れた幕末の志士を数多く輩出した吉田松陰の私塾だ。
「留魂録」とは吉田松陰が残した遺文である。高杉晋作や久坂玄瑞などの松下村塾の門下生に宛てられた遺書であり、書物でもある。
身はたとひ武蔵の野辺に朽ぬとも留置まし大和魂 二十一回猛士
- 作者: 古川薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/09/10
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また、松陰が安政の大獄で投獄されている時に高杉晋作から手紙で「丈夫(男子)の死すべき所はどこであるのか」と質問された際に松陰が返答した言葉も紹介しよう。
死は好むべきものに非ず、亦悪むべきにも非ず。
道尽き安ずる、便ち是死所。
世に生きて心死する者あり。身亡びて魂存する者あり。
心死すれば生くるも益なし。魂存すれば亡ぶも損なきなり。
死して不朽の見込みあらばいつでも死すべし。
生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし。
激動の時代を生きた志士達が学んだ場所で静かに、熱く、想う。
あの時代を。
心死せず、生きて大業をなすために何をすべきかを。